異端審問庁

2022-11-20 (日) 12:11:09

カテゴリ:世界観・設定

「何が正しく、何が誤りか、判断するのは誰だ?我らは異端者という内憂をはらみ、数多の敵という外患に囲まれておる。我らは滅亡の瀬戸際にあるのだぞ。このような時代に倫理を説くなど、それこそが罪悪に他ならぬわ。」

― ウォーハンマー40000第5版背景設定紹介冊子P9より抜粋

概要 [編集]

異端審問庁(インクィジション)とは、『Warhammer 40,000』に登場する組織の一つである。『Warhammer 40,000: Darktide』本編では主人公の所属する勢力でもある〈人類の帝国〉に数ある組織の一つとして知られている。
彼ら彼女らは〈帝国〉内の見えざる驚異を調査し、審問を行い、暴き出し、そして皇帝陛下の名において鉄槌を下す。組織に所属する異端審問官(インクィジター)あらゆる〈帝国〉内の臣民と諸組織に対して調査を行う権限を持つ。
ハイヴシティーの汚れた下層に住む低俗な臣民から、上層の尖塔に住まう高位の貴族に至るまで、彼らは何の罪にも問われることなく、異端の兆候と腐敗を監視し、それらを取り締まるのだ。また、主人公の上官であるブラームスも異端審問官の一人である。

異端審問官の特徴 [編集]

異端審問官には、最も重大と考える脅威を調査し、適切と考えられる手段を行使する自由と権限が与えられている。彼らは無慈悲でかつ高圧的な者が多く、少しでも疑いのある者たちを調査し、必要とあらば過酷なる尋問にかけて審問を行う。

ほとんどの異端審問官は自らの身分を偽り、あるいは自分自身の姿を見せずに、彼らの部下である選ばれし使徒(アコライト)の集団を指揮して調査の準備を整える。審問対象の異端が確定した瞬間、組織や人物に対して襲撃や逮捕の準備を整えて対象の取り締まりを行う。
もし敵が反抗してきた際は、撃破するために必要な軍事力の投入も行われる。こうした入念な手順を踏む異端審問官もいれば、単独行動で案件を処理する異端審問官も存在する。審問官が取り締まる対象は時に、影響力を持つ貴族や軍人といった高位の者たちであることも珍しくない。
そうした者たちの怒りを買う可能性のある場合には、時間と労苦をかけて入念な準備を行うのだ。

また、異端審問官は最終手段として究極の裁定として知られる〈究極浄化〉(エクステルミナトゥス)を行使する権限を持つ。これは惑星の全生命と施設を焼き払い、破壊し、抹殺する皆殺しによる浄化を行うものだ。
具体的には衛星軌道上に停泊する宇宙艦船からウイルス爆弾や強力なレーザー砲撃、あるいは惑星全域への爆撃を行う。もはや救いようのないレベルの腐敗や脅威があった際に使用され、罪を背負うものはもちろんのこと、無実の者たちも含めてすべてが抹殺される。
後に残るのは残骸と死骸と焼き尽くされた灰のみである。こうした〈究極浄化〉という計り知れない権限を持つ異端審問官は、己の感情を抑制して非常手段の是非を冷静に判断できる者たちばかりとは限らない・・。

異端審問庁の組織体制 [編集]

異端審問庁は決して一枚岩の組織ではなく、様々な宗団(ホーリー・オルドス)と呼ばれる部署に分かれている。〈帝国〉内の諸組織の中でも官僚主義の類例としては最悪の部類であろう。
以下に示すのは様々な宗団の中でも最大最強の派閥である「オルドス・マジョリス」として知られている。

  • 〈粛清の団〉(オルド・ヘレティカス)
    ウィッチハンターとも呼ばれる彼らは〈帝国〉内でも異端者や変異者、あらゆる種類の大逆者を取りしまる宗団だ。大逆的思想や兆候が少しでも見られた場合は、即座に対応するのだ。
    また、彼らは「はぐれ異能者(ローグ・サイカー)」と呼ばれる非公認の異能者も取り締まりの対象としている。〈粛清の団〉の異端審問官は、対異能者技術を巧みに活用し、祝福された聖遺物、純粋な炎による浄化などの手段を用いて相手の異能力を封じ込める。
  • 〈純血の団〉(オルド・ゼノス)
    銀河には無数の「異種族(ゼノ)」と呼ばれる異星人が存在し、〈帝国〉の内外問わすに脅威となっている。そういった危険な異種族との戦いや取り締まりに心血を注いでいるのが、〈純血の団〉の主な任務だ。
    彼らは〈帝国〉の裏社会に潜む異種族のカルトや裏取引、または様々な外部工作を調査し、未然に防ぐ。例を挙げると、代表的な異種族の国家である「タウ・エンパイア」がもたらす異端的な技術を持つ武器の取引を摘発したり、異種族カルトの一つである「ジーンスティーラー・カルト」の秘密教団を暴き出すなどといった内容だ。
    また〈純血の団〉は異種族に関する研究も行っており、敵を知る事によってより任務遂行を有利に進めることが可能となっている。もし、彼らの手では負えない異種族の脅威が迫った場合には、特殊なスペースマリーンの部隊である「デスウォッチ」が投入されるという。
  • 〈鉄槌の団〉(オルド・マレウス)
    〈鉄鎚の団〉は一般臣民にとっては多くの謎に包まれた宗団であり、その詳細は秘密の帳に包まれている。何故なら彼らは、人類最大の敵である「渾沌(ケイオス)」との戦いに身を投じているからだ。
    〈帝国〉では渾沌に関する情報はあらゆる情報の中でも最重要機密であり、一般臣民に対してはそういった噂や情報は実在しないとしている。そのため、彼らの情報は臣民へと一切流出しないように心掛けている。
    彼らは人知れず渾沌のカルトを崇拝する教団や、渾沌組織の悍ましき計画を阻止するために、多くの時間と労苦を費やしている。渾沌の勢力と戦うということは、この世ならざるものと戦わなければならず、想像を絶する恐怖と脅威に立ち向かわねばならないのだ。
    渾沌の悪魔らに対抗するためには強靭な精神や鍛え上げられた肉体と技能のほかにも、特殊な効果を持つ聖遺物や対渾沌用の武器、そして〈歪み〉と呼ばれる特殊なエネルギーに対抗するための道具などが必要となる。彼らはそうした特殊な武器や道具を携え、渾沌の勢力との戦いの日々に明け暮れているのである。
    そして、彼らだけでは対処できない場合には、対渾沌用に編成された「スペースマリーン」の部隊「グレイナイト」を投入することも珍しくない。彼らはまさに奥の手であり、その姿を見かけた一般兵や臣民は、問答無用で抹殺される。

コメント [編集]

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  • 編集お疲れ様です -- 2023-07-03 (月) 20:29:14