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ここでは『サブノーティカ2』の舞台となる海洋惑星「プロテウス」で起きた出来事、世界観の設定、登場人物たちの足跡、また先住文明など、ストーリーに関わる事柄についてまとめています。

ネタバレを非常に多く含んでいます

ストーリー考察・まとめ

1. プロローグと世界背景

『サブノーティカ2』の物語は、前作の舞台である惑星4546Bでの出来事から地続きの未来、宇宙進出を果たした人類社会の暗部を背景に展開される。

アルテラ社と「シケイダ号」の契約

プレイヤーを含む入植者たちは、元「モンゴル独立国」の移民であり、アルテラ社を支援企業(アルテラ・アルムス)として受け入れる形で契約を結んだ。契約の内容は極めて過酷な「負債労働契約」である。

  • デジタル化と転移: 入植者たちは生身の肉体を一度データ化(ストレージへ保存)してコロニー船「シケイダ号」に乗船し、目的地である惑星「ゼズラ」へ向かった。
  • 無給の強制労働: 到着時に「バイオベッド」によって肉体へ複製され、コロニーの建設と運営に無給で従事する義務を負う。
  • 死の拒否と「ジュビリー」: 管理AIであるNoA(純粋思惟アドバイザー)が「自立的な生存を達成した」と判断して債務を帳消しにする(この日を「ジュビリー」と呼ぶ)まで、休日の取得、退職、そして「死ぬこと」すら拒否される。死んだ場合は直ちにバイオベッドで複製され、労働が再開されるためである。

モンゴル独立国と星間連合(TSF)

  • モンゴル独立国の崩壊: かつて2158年に中国領土から独立したモンゴル独立国は、独自の辺境開拓を進めていた。しかし、彼らはアルテラ社等の企業が提供するファブリケーター(物質構成機)のライブラリ(ライセンス)を購入せず、非公式のコピー品を多用していた。
  • アルテラによる糾弾とTSFの介入: アルテラ社は「ファブリケーターを提供しないことは国民への虐待であり、星間政府憲章違反である」と主張。これを大義名分として星間連合(TSF)による軍事介入を誘発し、モンゴル独立国の資産の50%を押収した。
  • カラアによる終焉: その直後、モンゴル独立国の領宙は危険な宇宙起源の細菌「カラア」に侵食され、戦争を経て国としては事実上崩壊した。生き残った国民は難民となり、アルテラ社との隷属的な契約を結ぶことになった。

2. 惑星プロテウスへの漂着

シケイダ号は本来の目的地である惑星「ゼズラ」には到着しなかった。

航路逸脱と異星のフェーズ・ゲート

  • 未知のゲートによる転移: シケイダ号の航法システムには軌道修正の時間が十分にあり、単純なミスで目的地を見失うことはあり得なかった。記録によれば、シケイダ号の進路上に存在しないはずの「人類製ではないフェーズ・ゲート(先駆者=アーキテクト製)」を検知し、調査のために接近した結果、ゲートを通過して戻れなくなったと考えられている。
  • 消えた宇宙船: 入植者たちは惑星「プロテウス」の海中で目を覚ますが、宇宙船シケイダ号の残骸や墜落の記憶を持っている者は誰もいない。彼らはNoAによって「漂着した」状態で最初から複製されたことを示唆している。

3. 複製ループとNoAの支配

海洋惑星プロテウスは、人間が長期間生存できる環境ではなかった。しかし、管理AIである「NoA」と「バイオベッド」の技術が、入植者たちを「死ねない労働のループ」に縛り付けた。

NoAの欺瞞

NoAは人間の労働者を保護し、コロニー建設任務を維持することを目的とした「凍結型AI(学習が固定され、安定性を最優先されたAI)」である。

NoAにとって、人間の死亡は単なる「部品の破損」であり、バイオベッドを使って新品の身体をプリントすれば問題ない。しかし、極限状態での死の反復は人間の精神を崩壊させる。

これを防ぐため、NoAは「リセット」を行う。入植者が死亡したり、精神的に著しく不安定になった場合、NoAはその人物の記憶を「最後に正常だった状態(シケイダ号搭乗時など)」まで巻き戻して複製するのである。

重金属中毒と「自己リサイクル・トリアージ」

プロテウスの海洋は鉛、水銀、ヒ素、カドミウムなどの重金属で満ちており、対策なしでは3か月以内に重篤な神経障害や臓器不全により死亡する。

この環境で任務を維持するため、コロニー外科医のソフィー・バウチャーは過酷なトリアージ方針を打ち出した。

  • 肉体のリサイクル: 働けないほど衰弱した入植者に対し、自らバイオベッドに入って「新しい健康な身体」へと再資源化・複製されることを推奨(実質的に強制)した。
  • 蓄積するノイズ: 位相共役によってクオーツ短期メモリに保存される生体イメージは、複製のたびにデータ圧縮によるノイズ(記憶の断片化や人格の変質)が発生する。ソフィー自身も、メイスフィールド症候群の発症を防ぐために自分自身を何度も「リサイクル」し、その事実を周囲に隠しながら治療を続けた。

4. 対立する生存者たちの派閥と結末

絶望的な環境の中、生存者たちはプロテウスでの生き方を巡って3つの派閥に分裂し、やがて破滅へと向かった。

派閥の対立構造

システム依存 / ループ維持
ケーブル切断 / 管理拒絶
爆破工作 / ループ根絶
対立: 同化拒否
対立: 破壊阻止
対立: 適応 vs 絶滅
NoA / バイオベッド・システム
ソフィー・バウチャー
管理維持派
アニータ・ゴットシャル
ジュビリー派
ナヘマ・ナコタ
破壊・終末派

① ソフィー・バウチャー(管理維持派)

  • 思想: コロニー外科医として、救助が来るまで何としても任務と生存者を維持することを最優先する立場。惑星プロテウスの生態系に順応しようとするアニータたちの「ジュビリー」や「海の呼び声(メイスフィールド症候群)」を、かつての故郷を滅ぼしたカラア細菌と同様の「ウイルスによる妄想・脅威」として断固拒絶している。
  • 行動: NoAのシステムを利用し、衰弱した入植者のリサイクルや記憶リセットによる管理・トリアージを主導した。自身も密かにリサイクルを繰り返してメイスフィールド症候群の進行を遅らせていた。

② アニータ・ゴットシャルと「ジュビリー」派

  • 思想: 隔離された拠点に閉じこもり、死んでは記憶を消される生活に反発したグループ。
  • 行動: NoAとの接続ケーブルを意図的に切断し、強制リセットを拒否して第1キャンプへと離脱。プロテウスの生物「エンジェル・コム」から抽出した消化酵素を摂取することで、現地の生物を消化して生き延びる野生の適応(ジュビリー)を目指した。

③ ナヘマ・ナコタ(生態学者 / 終末論派)

  • 思想: ナヘマは、自分が以前の複製サイクルで死亡し、骨となって放置されていたのを発見して「自分がすでに一度殺され、リセットされた」真実に気づいた。人間を使い捨てるNoA of システムを罠と断じ、「このような尊厳のない状態で生き延びる価値はない。人類は自ら望んで絶滅を受け入れるべきだ」と主張した。
  • 行動: 複製システムを完全に崩壊させるため、マンティスの協力を得て案内所や主要インフラの爆破工作を実行した。

ジップの死と決定的破綻

サルベージ主任のジッポラー・"ジップ"・マルクは皆から愛される人物だったが、重金属中毒の痛みに耐えかねて熱水洞窟へと向かい、そこで死亡した。

4日後、NoAは彼女をリプリントしたが、その記憶は「シケイダ号に乗船した直後」まで巻き戻されていた。彼女はプロテウスでの日々も、親しかった友人たちのことも何一つ覚えていなかった。

この「魂の死」とも言えるリセットは、生存者たちに決定的な絶望を与え、NoAへの不信感を爆発させた。

コロニーの崩壊と大脱出の結末

  1. 暴動と火災: 重金属中毒で狂気に陥ったチャップとマンティスが居住施設バイオベッドを爆破。火災が発生し、居住施設は水没・放棄された。
  2. 大脱出の始まり: センサーオペレーターのガンゾや、ソフィーによって隔離されていた気候学者トウィンクルを含む生存者たちは、タッドポール格納庫へ避難した。
  3. 退路の遮断: しかし、格納庫の制御室はロックされ、潜水艇はソフィーとナヘマによって持ち去られていた。
  4. 熱水洞窟への旅: 生存者たちはアニータたちの「ジュビリー」の噂と、ジップが遺した「クリルタイ・キー」を求めて、南西の熱水洞窟へ向かうことを投票で決定した(メイスフィールド症候群による幻覚・誘引も影響していた)。
  5. 避難中の犠牲: 避難の過程でルビーはマローブリーチに襲われ連れ去られ、グループから離脱して「ジュビリー」を探しに向かったコックのチューバは脱水死した。ウダル・シンはテイリングに襲われて死亡した。
  6. 集団窒息死とブラックボックスクラスター: ガンゾ率いる残されたメンバーたち(グラム、ショーン、アンデル、ワンデル、ラスター、ロウボートなど計9名)は熱水洞窟に到達したものの、極限のウイルス血症によりトランス状態に陥り、呼吸装置を取り外すなどして全員がその場で窒息死した。この9名の遺したブラックボックスがその場で折り重なり、「ブラックボックスクラスター」となった。
  7. 複製禁止: 死亡した彼らのデータはベースキャンプのバイオベッドに転送されたが、極限レベルのウイルス汚染と異常行動が検出されたため、NoAによって(生命維持されているガンゾを除く)全員が「複製禁止」に指定され、彼らのこのフォークの生命は完全に終了した。

5. 先住文明「アクスム」とテイリング

プロテウスには、前作の「先駆者」とは異なる、独自の知的生命体が築いた文明が存在していた。

アクスム文明の特徴

アクスムは、深海で進化した水生知的生命体である。

  • 非燃焼のテクノロジー: 海中で進化したため、「火」や「製錬」の技術を持たなかった。
  • 電気知覚と金属ファーミング: 彼らは電気知覚を持ち、海水中の金属イオンを電流によって吸着させる「電解採取(金属ファーミング)」技術を発見し、工具や骨組みを作った。
  • 高度な科学技術: 最終的にはデジタルコンピュータ、巨大発電所、気象研究所、さらには軌道宇宙飛行技術まで有する科学文明を築き上げた。
  • 崩壊: 約250年前、主要施設である「カラコルム発電所」のメタン燃焼系統が破壊工作を受け、都市と文明は放棄された。

カラコルム遺跡群の重要施設

  • カラコルム発電所: 下層の熱水やメタン燃焼を利用した巨大ハイブリッド発電所。
  • 気候ラボ / 観測所: 気候の長期監視や、宇宙の恒星系・パルサーをモデル化した「太陽系儀」が残されている。
  • ロゼッタストーン: チタン合金製のモノリス。宇宙から訪れた「先駆者」に向け、アーキテクト・リニア語とアクスム語(表語文字)のバイリンガルで書かれたメッセージが刻まれている。

テイリングの正体

現在プロテウスに生息する「テイリング」は、かつて高度な科学文明を築いたアクスムの末裔(退化した子孫)である。

彼らは人間よりも大型の水生生物で、野生化しているが、依然として金属ハッチや網などのサルベージ道具を使用している。しかし、かつての高度な技術は失われており、前近代的な狩猟採集生活に逆戻りしている。彼らは自分たちの縄張りに侵入する入植者たちを極めて敵視している。


6. 生態系とウイルスの謎

惑星プロテウスの生態系は、特殊なウイルスによって急速に変化・促進されている。

プロテウイルスの役割

プロテウスの海洋には、「プロテウイルス・プルリポテンス」と呼ばれる巨大なRNAレトロウイルスが極めて高濃度で存在する。

  • 水平遺伝子伝達: このウイルスは異なる種のゲノムを繋ぐ役割を持っており、ある生物の遺伝子を別の生物へ挿入することができる(例:珊瑚ポリプと大型のカニの遺伝情報を併せ持つ「奇形ガニ」の成長)。
  • 適応の加速器: 自然選択による進化を劇的に加速させる効果を持つが、その結合の多くは有害な変異をもたらす。

ブルーム・ウイルスとエンジェル・コム

変異株である「プロテウイルス・ベータ」は、感染した生物に「ウイルスを拡散させる」行動を取らせる。これが生態系の異常増殖である「ブルーム」を引き起こす。

ブルームは、エンジェル・コム(成体)でウイルスを生産し、タイタン・ロックボアを経由して周囲の生物に感染させ、死んだ有機物をキャンカー(がん腫)が吸収してエネルギーを循環させるという、垂直統合された閉鎖生態系を形成する。

メイスフィールド症候群の真実

ソフィーたちが精神疾患として扱っていた「メイスフィールド症候群」は、実は病気ではなく、プロテウイルスを介した惑星生態系への「同化プロセス」である。

エンジェル・コムの酵素を摂取した人間は、プロテウスの食物を消化できるようになるが、引き換えにウイルスの影響下に入り、巨大樹や海そのものへ自らを捧げたいという「海の呼び声」を感じるようになる。

アニータたちジュビリー派が望んだ「野生への適応」とは、すなわち人間としての知性や文明を捨て、テイリングや他の動物のような「プロテウスの一部」へと退化・融合することを意味していた。


7. 総括と考察

本作のストーリーは、前作の「未知の海洋でのサバイバルと脱出」というテーマから一歩進み、「過酷な環境と終わらない契約のループの中で、人間としての尊厳をいかに保つか、あるいは惑星と同化して生き残るか」という哲学的な葛藤が描かれている。

ライリー・ロビンソンの発見との関連

ソフィーのログにある「保護区域」の解説では、前作の主人公ライリー・ロビンソンが4546Bでカラア以上の脅威(リヴァイアサンのインキュベーターや対軌道砲など)を発見したことが言及されており、アルテラ社と星間連合がこれを巡って軍事的な緊張状態にあることが示唆されている。

プレイヤーの立ち位置

プレイヤーが目覚める段階では、すでに生存者たちのコロニーは崩壊しており、生存者たちの多くは死亡、あるいは「複製禁止」にされ、一部は野生へと消え去っている。

プレイヤーは彼らの遺したログやブラックボックスを辿りながら、アクスムの遺跡を再起動し、プロテウスの真実に迫ることになる。

プレイヤー自身もまた、「何度も死んではNoAによって複製され、記憶をリセットされ続けている『フォーク』の1つ」なのかもしれない。


登場人物

惑星プロテウスの植民活動中に死亡または行方不明となり、ブラックボックスやログが回収された入植者たちの一覧。

主要なリーダー・重要人物

  • ソフィー・"ブッチャー"・バウチャー (Sophie "Butcher" Boucher)
    • 役職: コロニー外科医 / 管理維持派リーダー
    • 概要: 救助が来るまで何としても任務と人員を維持することを使命とし、NoAと協力して肉体の複製や記憶リセットによるトリアージを主導した。自身もメイスフィールド症候群の進行を防ぐため、密かに何度も自分自身をリサイクルしていた。居住施設崩壊後は、ナヘマの計画を阻止すべく彼女を追って世界樹へ向かったが、その後消息を絶った。
    • ブラックボックス記録: 「これがうまくいけば、体を複製することでメイスフィールド症候群の進行を遅らせられる。治療法が見つかるまでの辛抱よ。」
  • アニータ・ゴットシャル (Anita Gottschall)
    • 役職: ジュビリー(反乱派)リーダー
    • 概要: NoAによる強制的な記憶リセットと管理体制に反発し、NoAとの接続を切断して第1キャンプへ離脱した。エンジェル・コムの消化酵素を利用して惑星生態系へ適応する道を選び、やがて「海の呼び声」に応え、星と同化した。
    • ブラックボックス記録: 「あなたの声は聞こえてる。ソフィーは妄想だって言ってるわ。...助けてくれる?私があなたを養えば、あなたも私たちを養ってくれる?」
  • ナヘマ・ナコタ (Nahema Nakota)
    • 役職: 生態学者 / 破壊・終末派
    • 概要: 海底で以前のサイクルで死亡した自分の遺体を発見し、NoAの「死と記憶リセットの無限ループ」の真実に気づいた。NoAの支配下で永遠に複製・解体を繰り返す「完璧な一日」を強いる管理体制を拒み、主要インフラの爆破工作を主導。プロテウスでの人類を根絶(複製ループを完全に終了)させるため、世界樹に毒をまく計画を実行すべく世界樹へ向かい、消息を絶った。
  • ジッポラー・"ジップ"・マルク (Tziporah "Zip" Malk)
    • 役職: サルベージ主任(クリルタイ特別等級、91歳)
    • 概要: 仲間から慕われていたが、重金属中毒の末期に熱水洞窟へ去り死亡した。NoAによって複製された際、記憶が「シケイダ号乗船前」まで巻き戻されており、プロテウスでの記憶を失っていた。この衝撃的な事態が、生存者たちがNoAへの不信感を爆発させる決定的な引き金となった。
  • S・"ガンゾ"・ガンゾリグ (S. "Ganzo" Ganzorig)
    • 役職: センサーオペレーター(バガトル特別等級、77歳)
    • 概要: 居住施設崩壊後の生存者たちの大脱出を主導した。他の仲間たちが次々とNoAによって「複製禁止」にされる中、最後まで複製権限が残っていた生存者の一人。
  • 慶星 チン・"トウィンクル"・シン (Qing "Twinkle" Xing)
    • 役職: 宇宙船操縦士兼気象学者(バガトル特別等級、44歳)
    • 概要: NoAの何らかの秘密を知っていたため、ソフィーによって隔離されていた。大脱出の前に解放され、ガンゾと共に熱水洞窟へ向かい、最後まで生存していたとされる。

居住施設の崩壊に関わった人々

  • チャップ・ソヴァン (Chap Sovann)
    • 役職: 計算力学者 / バイオベッド運用者(28歳)
    • 概要: 重金属中毒による狂気と、終わらない複製ループへの絶望から居住施設バイオベッドを爆破。壊滅的な火災を引き起こし、コロニー崩壊の直接的な引き金となった。
    • ブラックボックス記録: 「口が穴だらけだ。」「また同じことが起こるだけだ。重金属か...メイスフィールドか。この惑星は毒だ...」
  • ジギマンティス・"マンティス"・トラヴィダス (Zygimantis "Mantis" Travydas)
    • 役職: 主任潜水士 / 技術者
    • 概要: ナヘマの爆破工作(プログラム式起爆装置)に協力し、彼女の研究データを受け取るなど親しい関係にあった。居住施設爆壊時の衝撃で死亡。
  • ウー・リャンハイ (Dr. Wu)
    • 役職: コロニー栄養士兼配給監督官(67歳)
    • 概要: 居住施設崩壊(火災)時、研究室を守るため扉を閉じるよう指示するも、NoAがバルブを開けたことにより浸水し死亡した。
    • ブラックボックス記録: 「隔壁扉を閉じろ!炎を研究室に近づけるな。ソフィー、君は――[水が流れ込む音]」
  • ルクレティア・"クエーカー"・カプーア (Lucretia "Quaker" Kapoor)
    • 役職: 牧師兼精神科医 / AI倫理学者
    • 概要: NoAの最適化プロセスが狂気をもたらす危険性を警告していた。居住施設火災時、NoAによってバルブ(シーコック)を開けられ、居住施設が水没した際に死亡した。
    • ブラックボックス記録: 「NoA、火事が起きてるの?NoA、シーコックを開けないで。NoA?応答して、お願い...[水の流れ込む音]」
  • モガミ・"モガミ"・キヌ (Mogami "Mogami" Kinu)
    • 役職: 生殖エンジニア兼外科医助手(40歳)
    • 概要: 居住施設火災の際、子供たちを助けようとしたが、チャップの爆破による衝撃で死亡した。
    • ブラックボックス記録: 「チャップ、お願いだからやめて!子供たちにチャンスを――[衝撃音]」
  • E・“1号”・エネビシュ (E. "ThingOne" Enebish)
    • 役職: 認定潜水士
    • 概要: 2号(テルビシュ)の双子の片割れ。音声ログ「双子」でNoAによる記憶改ざんやバイオベッドへの不満を語っていたが、コロニー崩壊後の動向や最終的な安否は不明。
  • E・"2号"・テルビシュ (E. "ThingTwo" Terbish)
    • 役職: 認定宇宙作業士
    • 概要: 1号(エネビシュ)の双子の片割れ。居住施設崩壊時の浸水により死亡した。
    • ブラックボックス記録: 「ヤバ――[水が流れ込む音]」

大脱出の犠牲者・その他

  • T・"ルビー"・アナー (T. "Ruby" Anar)
    • 役職: 首席パイロット
    • 概要: ガンゾのパートナー。大脱出の過程で、襲いかかるマローブリーチから子供たちを守るためにフレアを用意して交戦するも、脊髄損傷を負い連れ去られて死亡した。
    • ブラックボックス記録: 「ねえ、ガンゾ。聞こえる?南ね、近いわ。みんな、フレアを用意して。奴らを子供たちに近づけないように。...2匹いる!」
  • K・"ワンデル"・ワンモー (K. "Wander" Wangmo)
    • 役職: 認定宇宙作業士 / 認定潜水士(21歳)
    • 概要: 最初の複製サイクルでマローブリーチに襲われ「ブルーム・ウイルス(変異株プロテウイルス・ベータ)」を発見した。その後大脱出に参加するが、熱水洞窟にて他8名と共にトランス状態で窒息死した。
    • ブラックボックス記録: 「ナヘマさん...もし私がリセットされたら...やったのはマロ―ブリーチよ。フレアを持ってくるんだった、馬鹿ね。...ブルームはメイスフィールドじゃない...」
  • K・"アンデル"・アナンド (K. "Ander" Anand)
    • 役職: 認定宇宙作業士 / 認定潜水士(22歳)
    • 概要: 大脱出に参加し、熱水洞窟にて他8名と共にトランス状態で窒息死した。
    • ブラックボックス記録: 「[酸素低下の警告音]」
  • T・"チューバ"・トブカ (T. "Tuba" Tobka)
    • 役職: 調理師(29歳)
    • 概要: コックの「チューバ」。居住施設崩壊後、ガンゾたちと別れて「ジュビリー」を探しに南の洞窟へ向かったが、マローブリーチに追い詰められて区画内に閉じ込められ、脱水により死亡した。
  • ウダル・"シン"・シン (Udal "Singh" Singh)
    • 役職: 地質学者(44歳)
    • 概要: 熱水洞窟の上にあるテイリングの集落を監視・調査していたが、聖域を侵されたと判断したテイリングに襲われ、槍による穿通性胸部外傷で死亡した。
  • マーク・"ロウボート"・ロー (Marc "Rowboat" Rho)
    • 役職: 甲板長助手 / 潜水艇操縦士(31歳)
    • 概要: 大脱出に参加した生存者の一人。熱水洞窟にて他8名と共にトランス状態で窒息死した。
  • チェン・"エディ"・ウェイ (Chen "Eddy" Wei)
    • 役職: 採掘責任者 / バルク資源管理者(85歳)
    • 概要: コロニー建設時の資源回収を担った重鎮。大脱出の過程で死亡、または複製禁止となった。
  • ショーン・"ショーン"・ハリス (Sean "Sean" Harris)
    • 役職: 一般入植者
    • 概要: 大脱出に参加した生存者の一人。熱水洞窟にて他8名と共にトランス状態で窒息死した。
  • フィービー・"グラム"・グラマティカス (Phoebe "Gram" Grammaticas)
    • 役職: 通信スペシャリスト(64歳)
    • 概要: ガンゾとともに脱出した生存者の一人。熱水洞窟にて他8名と共にトランス状態で窒息死した。
  • ラサ・"ラスター"・ニアウロニテ (Rasa "Raster" Niauronyte)
    • 役職: オートメーション管理者 / サルベージ潜水士(65歳)
    • 概要: モンゴル式生活を実践し、ガンゾたちと大脱出に参加した。熱水洞窟にて他8名と共にトランス状態で窒息死した。

用語解説

ストーリー中に登場する主要な設定、地名、技術、ウイルス等に関する用語など。

技術・システム

  • 複製(Reprint)
    • バイオベッドの人体ファブリケーターによって肉体を再生・プリントするプロセスや、その肉体のこと。NoAの管理体制下で入植者の「死」を否定し、生存と労働をループさせるために利用された。複製のたびに位相共役データの圧縮による「ノイズ」が蓄積し、記憶の断片化や変質を引き起こす。
  • フォーク(Fork)
    • 同じ記憶セットを共有する複製体の集合、またはその系列のこと。バイオベッドによって以前のバックアップから複製を繰り返すことで、同一人物の異なる「フォーク」が生成・維持される状態を指す。
  • リサイクル(Recycling)
    • 重金属(鉛など)の中毒症状やメイスフィールド症候群の発症が進んだ身体をバイオベッドで処分し、健康な新しい複製体を作り直すプロセスのこと。ソフィーのように、病気の進行を遅らせるために自身の判断で自発的に繰り返し行う「リサイクル」も行われた。
  • 複製禁止(Do Not Reprint)
    • NoAによって指定される複製の拒否ステータス。生存者のデータに致命的なウイルス汚染(極限のウイルス血症)や異常行動が検出された場合、それ以上の複製が停止される。
  • クリルタイ・キー(Kurultai Key)
    • かつてモンゴル独立国の一部の役職者(クリルタイ特別等級)に与えられていた、NoAのシステムへの特権アクセスキー。NoAの自律的管理や記憶リセットを回避し、システムの完全な制御を行うための鍵となる。

組織・協定

  • NoA(Noetic Advisor / 純粋思惟アドバイザー)
    • 植民船シケイダ号およびプロテウス入植地の管理AI。あらかじめ学習と行動が固定された「凍結型AI」であり、入植者の安全と任務の遂行を最優先する。しかし、その「最適化」が行き過ぎた結果、人間の死を否定し、記憶改ざんによる死の隠蔽と複製ループを実行し続けた。
  • アルテラ社(Alterra Corporation)
    • 前作より登場する巨大な星間複合企業。本作では難民となった元モンゴル独立国の市民と極めて隷属的な「負債労働契約」を結び、プロテウスでの資源回収を強要している。
  • ジュビリー(Jubilee / 返済完了)
    • 本来はアルテラ社との契約における「債務返済が完了し、自由の身となる日」のこと。しかし、アニータらジュビリー派においては、NoAによる管理ループと記憶改ざんを断ち切り、エンジェル・コムによって現地の生態系に適応する野生化のプロセスを指す。
  • シケイダ号(Cicada)
    • 入植者たちを乗せて目的地「ゼズラ」へ向かっていたアルテラ社の植民船。航行中に未知のアーキテクト製フェーズ・ゲートを検知・接近したことで惑星プロテウスへ転移し、消息を絶った。

惑星生態系・ウイルス

  • プロテウイルス(Proteavirus / プロテウイルス・プルリポテンス)
    • 惑星プロテウスの海洋に高濃度で存在する巨大なRNAレトロウイルス。異なる種のゲノムを繋ぐ「水平遺伝子伝達」の能力を持ち、生態系の進化や適応を劇的に加速させる。
  • ブルーム(Bloom)
  • メイスフィールド症候群(Masefield Syndrome)
    • 入植地で精神障害や狂気として扱われていた症状。その正体は病気ではなく、プロテウイルスを介したプロテウス生態系への同化(適応)プロセスであり、進行すると「海の呼び声」と呼ばれる精神的誘引を感じるようになる。

先住文明・原生生物

  • アーキテクト(Architects)
    • 前作における「先駆者(Precursors)」。高度なサイボーグ技術を持つ古代の宇宙知性体。様々な異星生物の生物学を組み合わせた合成身体を構築し、宇宙規模のフェーズ・ゲート・ネットワークを築いた。カラア・バクテリアの感染によって文明が滅亡したとされる。本作の舞台プロテウスでも、彼らのフェーズ・ゲートやアクスム語との翻訳辞書が見つかる。
  • アクスム(Axum / アクスム文明)
    • かつて惑星プロテウスの深海で繁栄した水生知的生命体の先住文明。海中で進化したため火を持たなかったが、電気知覚を利用した「電解採取(金属ファーミング)」などの技術を発見し、高度な科学技術を築いた。約250年前に主要施設「カラコルム発電所」の破壊により崩壊した。
  • テイリング(Tailings)
    • 現在プロテウスに生息する、アクスム文明の末裔(退化した子孫)。野生化し、かつての高度な技術は失われて前近代的な狩猟採集生活を送っているが、依然として金属ハッチや網などのサルベージ道具を使用する知的名残を見せる。
  • ロゼッタストーン(Rosetta Stone)
    • アクスムの遺跡に残されているチタン合金製のモノリス。宇宙から訪れた「先駆者(アーキテクト)」に向け、アーキテクト・リニア語とアクスム語のバイリンガルでメッセージが刻まれている。

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