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「皇帝陛下の版図は、血と骨、炎と鉄、勇気と憎悪によって鍛えられし城塞なり。その壁は数限りなき殉教者の遺骸で塗り固められている。裾野に広がりしは骸の山。これは〈帝国〉に敵なす幾多の者らの最期の残滓が時の塵とともに積りしものだ。敵も、時も、この無限の殿堂を崩すことはできない。〈帝国〉は、永遠に屹立し続けるのだ。」-ブラックテンプラー戦団 教戒官グリマルドゥス

― ウォーハンマー40000コアブック第9版P40より抜粋

概要

Imperium of Man(インペリウム・オヴ・マン)あるいは〈帝国〉は『Warhammer 40,000』に登場する星間国家のことである。『Warhammer 40,000: Darktide』本編では主人公の所属する勢力でもある。
西暦29000年頃に地球(テラ)で建国された。謎の超人である「皇帝」を中心とした支配体制が築かれており、銀河系全域において最大級の版図を持つ。

〈帝国〉の歴史

〈帝国〉が建国される前の西暦24000年頃、人類は星間航行が可能となり銀河系にその版図を広げていた。しかし、未曾有の災厄が人類に降りかかる。
人工知能の反乱、星間航行が不可能となる〈歪みの嵐〉の到来、「異能者(サイカー)」の増加といった厄災によって人類の政府は崩壊してしまう。西暦25000年頃、後に「〈不和の時代〉(エイジ・オヴ・ストライフ)」と呼ばれる時代が到来し、人類の文明は一度大きく衰退した。
銀河系の各惑星は独立し、地球では世紀末を思わせるような悲惨な闘争が繰り広げられた。そんな中、人類を陰から見守ってきた謎の「異能者(サイカー)」である「皇帝(エンペラー・オヴ・マンカインド)」が人類を救うべく立ち上がる。
彼は君主、戦士、科学者、異能者として神の如き才能を持ち、超人兵士を率いて地球を統一する。そして人類の〈帝国〉が地球に建国されると、彼は銀河系を征服するための準備に取り掛かった。
後に「〈大征戦〉(グレード・クルセイド)」と呼ばれる銀河規模の征戦を以て〈帝国〉の名の下に銀河系を統一し、人類に第二の黄金時代をもたらしたのだ。しかし、彼の右腕であった「ホルス」の反乱によって〈帝国〉は銀河規模の大内戦の時代を迎える事となる。
それは後に「〈ホルスの大逆〉(ホルス・ヘレシー)」と呼ばれており、渾沌(ケイオス)の神々による策略によって引き起こされた。ホルスは皇帝によって造られた人造超人である「総主長(プライマーク)」の一人であり、18人いる総主長の中でも優れたリーダーシップを発揮することで知られていた。
ホルスは〈帝国〉軍の約半数を率いて皇帝に叛旗を翻し、皇帝の座す地球まで大逆軍を進軍させた。追い込まれた皇帝と忠誠派の〈帝国〉軍は何とかホルス率いる大逆軍を打ち倒すことに成功したが、皇帝はホルスとの一騎打ちで深い傷を負ってしまい、植物人間と化してしまった。
皇帝は謎めいた生命維持装置である「〈黄金の玉座〉(ゴールデン・スローン)」に接続され、辛うじて一命をとりとめたが、もはや体も動かず、声も出せない状態と化してしまった。その後、1万年に渡り〈帝国〉は様々な異種族や渾沌の軍勢との終わりなき戦いを繰り広げており、西暦41000年を迎えた現在でもその戦いは終わりが見える事は無い。

〈帝国〉の政治

人類の〈帝国〉は広大な版図を誇り、100万の惑星を支配下に持つ。正確な人口は把握できないが、少なくとも数十兆人がこの銀河で戦争という名の祭壇に命を捧げているという。
〈帝国〉を支配する「皇帝」は絶対的な力を持つ君主だが、今は植物人間となってしまい一切話すことすらできない。現在は彼の代理として12人の「地球の至高卿(ハイロード・オヴ・テラ)」によって〈帝国〉が統治されている。
彼ら地球の至高卿が下す命によって〈帝国〉に住まう数十兆人の命運が決まると言っても過言ではない。また、様々な惑星に住まう一般臣民は常に圧政と強制労働を強いられており、無慈悲なる闘争と狂気の中で人生を終える事は何ら珍しくない事である。

異端審問官

本作に登場する重要な役職でもある「異端審問官(インクィジター)」は〈帝国〉の「〈異端審問庁〉(インクィジション)」と呼ばれる組織に所属する無慈悲なる組織だ。あらゆる手段を講じて〈帝国〉内に潜む反逆者や異端者を摘発し、皇帝陛下の名の下に裁きを下すのが彼らの任務である。
彼らの地位はスペースマリーンの「戦団長」や〈帝国宗務局〉の信徒、帝国防衛軍の将校よりも高く、自らの判断で強制的な捜査や懲罰の執行を行う権限が与えられている。プレイヤーは異端審問官の部下であり、使い捨ての駒として危険なテルティウムでの任務に身を投じる事となる。

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