ケイオス

2022-12-04 (日) 12:11:21

カテゴリ:世界観・設定

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ケイオスの影響を受けた人々

概要 [編集]

ケイオス(Chaos)もしくは渾沌と呼ばれる勢力は〈歪み〉と呼ばれる異次元から現実世界に侵攻する邪悪なる存在である。ケイオスの軍勢は〈禍つ神々〉と呼ばれる4柱の暗黒神の派閥に分かれ対立しており、それぞれに仕えている悪魔であるディーモンや、〈禍つ神々〉に傾倒し寝返った、あるいは影響された者たちによって構成される。

4柱の暗黒神やディーモンたちは〈渾沌の領域〉(レルム・オヴ・ケイオス)と呼ばれる領域に住んでおり、それぞれの派閥が領域の支配権を賭けて相争う〈果てしなき遊技〉(グレイトゲーム)が常に行われているのである。

通常、暗黒神やディーモンたちは現実世界のことに関心を持たない。しかし、現実世界に歴史的な事件や事象があった場合に、暗黒神たちは現実世界に興味を持ち、まるで遊びの感覚で定命の者たちに戦争を仕掛けるのである。
渾沌の軍団らは銀河を支配すべく、様々な陰謀や戦争を画策しているのである。

禍つ神々 [編集]

ケイオスの勢力は以下の4柱の暗黒神の派閥に分かれている。普段は4柱の暗黒神は対立しているが、時に現実世界への侵攻に興味を持った際には神々同士が協力して攻めてくることも珍しくない。

コーン(Khorne) [編集]

血の神で殺戮や憤怒、破壊などを司る。スラーネッシュと対立。
彼が象徴するものは、抑制のない暴力行為や、理性なき狂乱、戦場での流血である。コーンがもつ血への渇望は癒されることがなく、信者らを追い立てて武器を取らせ、彼の名において殺生をさせることを永遠にくり返す。

コーン神は巨大な体躯をもつ人間型の姿をして、肌は鮮血のごとく赤々と描かれてきた。コーンが座す真鍮製の玉座は、頭蓋骨や血まみれの骨が山と積まれた天辺に置かれているが、これはコーン自身や信徒らが戦場で斃し、あるいは彼の名において殺害した者の記念品なのだといわれる。

コーン神は信者とディーモンに基本的には敵味方関係なく殺戮を行うことと、骸骨と血を捧げること以外に要求しない。信者やディーモンはただ単に戦い続ける事や虐殺のみに生きる運命が定められている。
信者やディーモンに関しては盟友という関係は存在せず、単に殺しを行う者同士で集めっているに過ぎない。そのため、信者同士やディーモン同士で殺し合うことも珍しくなく、そういった内輪もめによる流血にかんしてもコーン神は大いに喜ぶ。
なお、魔法や超能力の使用には価値を認めておらず、近接による戦闘を至上としている。ただし、魔法の武器を使用することに関しては、敵から略奪した物に関しては許可されている。

ティーンチ(Tzeentch) [編集]

変化の神で魔術や謀略、運命などを司る。ナーグルと対立。
策謀を好み、他者を計略にかけたり、意のままに操ったりすることを無上の愉しみとする。混沌の神々の中で誰よりも物惜しみしないのがティーンチであり、希求するあらゆる者に恵みをもたらすが、その代償は恐ろしく大きい。
彼には大いなる計画を練っており、その計画が一体何が目的でどういった全貌なのかは、彼に仕えるディーモンや信者すらその実態が分かっていない。信者やディーモンらはその計画を実行するための駒に過ぎないのである。

ティーンチは、ばかでかい図体にひょろ長い手足のはえた人間に似た姿に描かれる。ティーンチには頭というものがなく、顔は直接胸に埋め込まれている。
左右の肩からは捻じくれた自在に曲がる”角”が一対伸びており、いずれも先端は奇怪な顔面になっている。ティーンチが何か話すたびに、左右の顔が賛意と反論をささやくために、紛らわしい上に気に触ることはなはだしく発言を聞き取ることも難しくしている。

配下たちもティーンチ神同様に魔法と陰謀に長けている。ティーンチとは恐るべき魔法の神だとあまねく認識されている。
あらゆる魔法使いにくわえて、自己の力を個人的な目的に利用しようとする者は、ティーンチと関わりをもつ。ティーンチは、誰から呼びかけられようとも頓着しない。
相手がファウス卜的な契約を結ぼうとする者であり、その者の意志と魂とひきかえに、魔法の力や洞察を得ようとするのである限りは。

ナーグル(Nurgle) [編集]

疫病の神で腐敗や絶望、死などを司る。ティーンチと対立。
全宇宙全ての害毒と悪疫の創造主であり、生命と笑いを愛する尊父として知られている。彼が喜びを感じるのは、いとしい死病を定命の者どもに広め、新種の疫病を生者らに贈り物として授けることだ。
病魔に冒された容貌とは裏腹に、ナーグルは異様なまでに強健で、不敬な生命力に満ちている。また、意外なことだが性格としては 「慈悲深い」 面を持ち、疫病を受け入れるなら誰でも迎え入れる。

ナーグルはしばしば、醜悪なまでにぶくぶく肥え太った人間型の姿で描かれ、病によって緑色を呈した皮膚は傷や腫れ物、膿のにじみ出る膿疱によって惨状を呈している。腫れ上がったその顔で、ちらちら横目を投げかけては、時おりニタリと皮肉めいた笑みを浮かベ、舌を出すのだ。
ナーグルは、疫病や穢れを通じておのが存在を世界中に広めようと努めており、願いといってはただ一つ、世界中を死や腐敗、死病が鼻腔をつんざく悪臭を漂わせる不浄な穴へと一変させることだけだ。ナ一グルはあらゆる不浄なものの中に美を見いだし、脈動する膿疱の光沢に随喜をおぼえ、手の内にあるあまたの病原菌の一つによって死を迎えた定命者の蝋人形めいた顔面蒼白さに歓喜雀躍する。

ナーグルの崇拝者は、死病患者や、虚無主義者、狂人からなる。恩寵を受けた信者やディーモンは腐った胞子や飛び出た内臓などの体が腐った状態になる醜悪な見た目になってしまう。
ナーグルは清潔さを肉のキャンバスと見ており、絵の具を塗られる時を待っていると考えているのだ。体の内外が腐り始めているナーグルの手下たちは、すべての生ける者の成り果てを示唆している。
しかし、このような醜悪な見た目だが全く苦痛を感じず、その身体は非常に高い耐久力を持っているのだ。彼らは尊父の生み出した祝福されし病原菌や害毒を世界中にばらまき、腐敗と絶望でその大地を満たすべく暗躍するのだ。

スラーネッシュ(Slaanesh) [編集]

快楽の神で情熱や欲望、退廃などを司る。コーンと対立。
物欲、食欲、肉欲、支配欲、虚栄欲、怠惰欲の6つの欲望を具現化する。「快楽の主人」、「灰暗き皇子」の異名を持ち、四大神の中では一番若い。
彼(彼女)は単なる快楽では気が済まず、もはや退廃や破滅をもたらすほどの過度な快楽を信者に要求し、自らもそれを追い求めている。

また、スラーネッシュ神は異種族である「アエルダリ」によって生み出された神である。アエルダリはかつてこの銀河を支配していた覇権種族であり、自らの欲望に支配された彼らは堕落と頽廃を極めていった。
そして、彼らの欲望や魂が集合して意識を持った存在がスラーネッシュ神として誕生し、アエルダリの文明を破壊してしまったのだ。

スラーネッシュは、両性具有の人間型をしており、左半分が男、右半分が女となっている。混沌の他の神々とは異なり、スラーネッシュは罪深い美しさをそなえており、息を呑むほど整った姿に見えることも、正視に堪えない不自然な姿に見えることもある。
スラーネッシュは、感覚を麻痺させることで、虜たちに渇望を植え付け、初体験のあの興奮をふたたび味わおうと、より奇異な体験へと走らせるのだ。芸術上の奮闘による快楽が色あせていくと、虜たちは肉体へと注意を移して、同等の興奮や快感を得ようとする。

スラーネッシュの従卒は例外なく性的魅力にあふれ、身震いするほど魅惑的だが、同時に、吐き気をもよおす渾沌変異や醜貌をそなえてもいる。普通の快楽ではなく、身を滅ぼすほどの欲求の具現を信者に求める。
すなわちスラーネッシュに長く仕えた者は、社会的な常識を投げやってしまう。退廃はやがて背徳へ、背徳はやがて異形へと変化していき、行き着く果てには何でもいいから快楽を感じたいと思うようになるのだ。
配下は美しい体を手に入れられるという。信者とディーモンは優美さを常に追い求め、堕落した行為を行う度に人間らしさを失っていく。

〈渾沌の領域〉(レルム・オヴ・ケイオス) [編集]

〈渾沌の領域〉とは、ケイオスの暗黒神やディーモンが住まう異世界である。しばしば〈歪み〉(ワープ)やら〈非物質空間〉(インマテリウム)などとも呼ばれている。
この世界は、現実世界と並行して存在する世界だが、時間や空間といった概念が存在しない純粋な〈歪み〉のエネルギーによって成り立っている世界である。ここでは4柱の暗黒神が領土を巡って相争って戦争を行っている。
領土が広がれば特定の暗黒神の力が増し、使用できるエネルギー量も増加するのである。また、暗黒神をはじめとした〈渾沌の領域〉の住人は、現実世界の住人から発せられる苦痛や恐怖といった精神的な感情エネルギーを糧とするため、知的生物が存在しないと現実宇宙に実体化を果たすことができない特徴を持っている。

本作における勢力 [編集]

本作『Warhammer 40,000: Darktide』における主な敵勢力はナーグルを信奉するカルト (ドレッグ) と裏切り者のモービアン第6連隊 (スキャブ) だが、それらに分類されない他のはケイオスとして分類されている。

備考 [編集]

ケイオスの設定に関してはウォーハンマーの他シリーズ (ファンタジーバトル、エイジオヴシグマー) と共通しており、登場する悪魔やネームドキャラも同じものが本作に登場することもある。

コメント [編集]

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